「エンデのメモ箱」 著:ミヒャエル・エンデ 訳:田村都志夫 ミヒャエル・エンデの作品が好きな人は多いと思います。 彼の書斎の箱の中には、手書きやタイプの、はたまた紙切れのメモが 沢山入っていて、それらを集めたものがこの本の原点になったようです。 長編あり、短編あり、詩あり本人の思い出話ありと様々です。その文体も 辛口だったり、乙女チックだったり、哲学的だったりと。 「モモ」や「はてしない物語」の源基が箱の中に見え隠れする気がします。 同時に、まだ見たことのなかったエンデの世界も見えてきます。 |
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メモ箱の中には短編「愛読者への四十四の問い」というのがあります。 読んでみると、読み手の知識や力量や意識を試されているような気になります。 同時にエンデは作家としての自分の知識や力量を試していたのかもしれません。 四十四の問いに答えた事はありますか? まるで欧風禅問答のよう。 明快な答えを見つける事が出来ないのは野狐禅ものの洋彰庵だけでしょうか? この本はエンデが亡くなる前に出版された最後の本。 白隠禅師の隻手の音声が21番に出ている |
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