Yousyouan's traditional MEDICAL lesson

【 快適生活の古典醫学的なアドバイス:6月 :洋彰庵 利吉 】


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6月の過し方










温故知新(6月)


6月になりました。良寛さんは言いました。

戒語:油のもの食ふべからず:朝寝すべからず:大食すべからず:心にものを隠すべからず:
口とからだを清潔にすべし:声をだすべし: と

         益軒さんは言いました。

養生訓:大きい声を出したら気がへる:口と身体の清潔はほどほどに、口に楊枝は使わず歯を叩くべし:歯は毎日カチカチと36回噛合すべし:入浴はほどほどに(清潔にしすぎると気がへる):と教えています。

普段の生活の(をしへ)の見解は若干異なりますが、共通することは飲食のことみたいです。冷蔵庫も冷房もない時代の夏に向けての生活術と考えて下さい。 下痢してませんか

さてこの時期は気温の差が激しく、からだが昼夜の温度差に追従できない時期に思われます。
特に小学校低学年は要注意でしょう。明け方には布団から飛び出て冷えていますよね。
禅の教えや、儒の教え、インド古典アーユルヴェーダの考えと、養生訓などからの出典で

6 月 の < 日 常 と 季 節 の 過 ご し 方 > を記載しました。

・・・・・・ インド古典醫学の6月の過し方の簡単なまとめ ・・・・・

アーユルヴェーダでは、大気・太陽・月が大地や植物などの自然界に影響を与えていると考えています。そして、一年を日照時間が長くなっていく時期と、短くなっていく時期とに二分しています。太陽と大気は地上の植物からエネルギーを奪い取り、自然界を乾燥させますので、冬至から夏至にいたる時期をアーダーナ(奪い取るという意味)といいます。

ですから夏至のころが自然界は最も乾燥し、人も体力や消化力が最も弱まります。ところが、日本ではこの時期に梅雨を迎え、その後に本格的な夏がきます。長雨対策としては、からだを冷やさないこと、消化しやすい食事をすることなどです。適度の油分も必要です。

アーユルヴェーダ式に この時期にからだを冷やすと日本人は風邪をひくようです。
当たり前のことかもしれませんが、室内の湿気対策や衣類の虫干しも忘れないでください。

・・・・・・ 貝原益軒養生訓の巻 第六 予防医学的記載部分より抜粋 ・・・・・・

春は陽気が発生し、冬よりも人の肌をやわらかにし、表面の気がようやく開き始める。 だが余寒がまだまだ厳しいので風邪をひきやすい。用心して風寒に当たらないようにして、風邪や咳の病気にかからぬようにせねばならない。草木の芽も春の余寒にいたみやすい。これでわかるように、ひとも余寒を恐れ、注意するがよい。陽気の循環を助けて気を発生させるがよい。

夏はが盛んに発生し、汗が出て人間の皮膚が大いに開くために、外邪が侵入しやすい。涼風に長く当たってはならぬ。さらに夏は伏陰といって、陰気が体内にかくれているから、食物の消化がおそい。

温かいものを食べて脾胃をあたためるがよい。冷水を飲んではいけない。冷えた麺も多く食べてはいけない。虚弱者はもっとも嘔吐と下痢とを恐れなければならない。冷水に浴してはいけない。睡眠中には、ひとに扇であおがせてはいけない。扇で弱い風でもわるい。風に当たって寝てはいけない。酷暑のときでも涼しすぎてはいけない。日に長くさらされた熱いものの上に坐ってはよくない。

夏期の養生:四季の中で夏は最も保養に心がけなければならない。 霍乱(暑気あたりの諸々の病)・中暑(暑気あたり)・傷食(食べすぎ)・泄瀉(下痢と嘔吐)・ 瘧痢(熱をともなう下痢)などにかかりやすい。冷えた生ものの飲食を禁じて、注意して保養するがよい。夏にこれらの病気になると、元気を失い衰弱してしまう。六・七月の酷暑のときは、厳冬のときより元気が消耗しやすい。十分保養しなければならない。

以上が夏に向かっての保養(養生方法論)でした。

アイスクリームなどを食べすぎないように、

コーラのがぶ飲みなどにご注意を!


温故知新 (6月付録)洋彰庵利吉 養生訓 巻第四 飲食下の41項

同食の禁

いわゆる食い合わせてわるいものが多いので、ここに記して注意したい。

豚肉に、生姜・そば・胡すい・いり豆・梅・牛肉・鹿の肉・すっぽん・鶴・鶉などがわるい。

牛肉に、黍・にら・生姜・栗などかいけない。

兎肉に、生姜・橘の皮・芥子・鶏・鹿・かわうそなどがいけない。

鹿に、生の菜・鶏・雉・蝦などがいけない。

鶏肉と卵に、芥子・にんにく・生葱・すもも・魚汁・鯉・兎・すっぽん・などがいけない。

雉肉に、そば・きくらげ・胡桃・鮒・なまずなどがいけない。

野鴨に、胡桃・きくらげがいけない。

鴨の卵に、あんず・亀の肉がわるく、雀肉にはあんず・あじ味噌がわるい。

鮒に、芥子・にら・飴・鹿・せり・雛・雉などがいけない。

魚鮓に、麦のあじ味噌・にんにく・緑豆(マメ科の植物)などがわるく、

すっぽんの肉にはひゆ菜・芥菜・桃・鴨肉などがわるい。

蟹に、柿・橘・なつめがわるく、すももには蜜がわるい。

橙や橘にはかわうそ、なつめには葱、枇杷には熱い麺類、楊梅には生葱、銀杏に鰻、瓜類に油餠、黍や米には蜜がいけない。緑豆に榧の実を食べ合わせると死ぬ。

ひゆにわらび、乾筍に砂糖、紫蘇の茎葉と鯉、草石蚕(ちょうろぎ、野菜の一種)に魚類、なますに瓜・冷水、菜瓜になますなどはいけない。

また酢につけた肉に髪が入っているのを知らずに食べると害になる。

麦のあじ味噌と蜂蜜とを同時に食べてはいけない。

越瓜(南越にとれた瓜。皮が白い)と酢づけの肉。

酒のあとに茶を飲んではいけない。腎をそこねるからである。酒後に、芥子や辛いものを食べると筋肉や骨をゆるくする。茶と榧とを一緒に食べれば身体がだるくなる。

和俗(日本の社会)では、わらびの粉を餠にして、緑豆をあんにして食べるとひとを殺すという。またこのしろ(たなごに似た魚)を木棉子の火で焼いて食べるとひとを殺すし、胡椒と沙菰米とを同時に食べるとひとを殺すともいう。

また胡椒と桃・すもも・楊梅とを同食してはならない。

またいう。松茸を米びつの中に入れておいたものを食べてはならない、と。

また南瓜をなますに合わせて食してはいけないともいう。

これ食べ合わせ 理屈は解らない。(スイカとてんぷら = 水ものと油)以上に難解です。
でも冷蔵庫などのない時代の腹痛をおこさない知恵なのでしょう は洋彰庵がつけましたが、かわうそ すずめ 亀 なんか 比較的ポピュラーに食されていたんでしょうね、

・・・・・ ああ おもしろき 食文化  ・・・・・




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