温故知新(9月)
9月になりました。
この時期は養生訓の(をしへ)には、秋風によって、肌が痛められることがあるので、
用心しなければいけない。と書かれています。またインド古典では、風 と太 陽と月とが
自然環境をつかさどっていると書かれています。風が向きを変え、太陽と月が天体を運行
することで、昼夜や季節、たべものの味、人の体力(ドーシャ)が発現するとされます。
そしてそれぞれ、風の動きと太陽の熱は、自然界から潤いを奪い、その影響で植物の味は、
冬至から夏至にかけて苦味、渋味、辛味の順に強くなります。月は、その冷たい光りによって
大地を潤す力をもっています。月の力が優勢になる夏至から冬至にかけては、大地には潤い
水が豊富になるので、植物の味は酸味、塩味、甘味の順に強くなります。 では
9 月 の < 日 常 と 季 節 の 過 ご し 方 > です
9月の初旬はまだまだ暑いので、引きつづき夏の過ごし方でよいと思います。
台風シーズンには、6月と同じく長雨対策を行ってください。日本ではインド
と異なり、季節の現れ方が違いますから、他国の古典生活術をそのまま日本の
エコロジーに快適に暮らす生活術に応用できないのが難しいところですよね。
やはり、 昔から伝えられている養生法を見なおして、時代に合った対処法と
自分(個人)にマッチした対処法を見つけ出していくのが大切だと思います。
そこで益軒養生訓の巻第6の18の秋の衛生に関した一節を拝借すると、
7月、8月(多分旧暦表示)になっても残暑が厳しくて、夏になり緊張を失った肌は
そのままである。秋風で肌が痛められる。病人は、8月(現在の9月)になり残暑も
なくなっても、所々に灸ををして風邪を予防し、元気をつけ、痰や咳の病気にかから
ないようにしないといけない。 でした。
秋は収穫の秋、冬に備えて栄養をつけて、天高く馬肥ゆる・・でもいいかも知れません。
益軒先生も、秋に胃腸障害を起こすから食べすぎるなとは、書いていない・・・みたいです。
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